お正月のお墓参りについて時間帯や持ち物・注意点などを解説!|終活ねっと

正月のお墓参りについて

正月

お墓に眠るご先祖様に会いに行ったり、挨拶したりするためにお墓参りに出かけますが、そのお墓参りの時期といえば多くの方は8月のお盆の時期や、春と秋にあるお彼岸の時期を挙げます。

しかし、お墓参りの時期は何もお盆やお彼岸だけではありません。
故人が亡くなった時期を選んでお墓参りに行くという人もいますし、また年の改まる年末年始にお墓参りに出かけるという人も少なくありません。

年末年始でも特に正月のお墓参りは、新年を迎えている時期ということもあって新年の抱負や決意をご先祖様に対して誓うことによって、その年の気持ち良いスタートにつながります。
そういう意味合いがあるからこそ、正月にお墓参りをするのも悪くないことといえます。

それでは、正月にお墓参りに行くうえで気を付けるべきことや、詣でる時間帯、そしてお参りの際の持ち物についてはどのようにすればよいのでしょうか?
今回の記事はそれらの切り口から正月のお墓参りについて見ていきたいと思います。

そして中心となるポイントとして、

  • 正月はお墓参りに行くべき時期として適切であるのかどうか?
  • 正月のお墓参りに行くのに適したタイミングとは?
  • 正月のお墓参りにはどのようなお花を持っていけばよいのか?
  • 喪中の場合は正月のお墓参りに行くべきなのか?
  • 正月のお墓参りに行くにあたっての注意点にはどのようなものがあるか?

の各点を軸に話を進めていきます。

ただ単に終活で役立てるだけでなく、普通に年末年始にお墓参りに行く際にも役立つ情報を入れておきますので、ぜひともお役立てください。

そもそも正月ってお墓参りに行くべき?

お墓

まず、正月にお墓参りに行くべきかについて、世間一般でいわれていることに加えて、結局大丈夫なのかどうかについて見ていきます。

世間の人の中には、正月という新しい年がやってきためでたい時にお墓参りに行くのは縁起の悪いことであり、同時に幸先の良くないことだと考える人もいます。

しかし、日本人にとっての正月とは本来、ご先祖様の霊を年神様としてお迎えし、過ぎ去った前の年の豊穣を感謝するとともに、来る年の豊穣を願うという意味合いのあるものでした。
この点から考えると、正月にご先祖様の眠るお墓に詣でることはむしろ、新しい年が実り豊かであることを願ううえでもきわめて大切な行事であると考えることができるのです。

正月のお墓参りっていつけばいいの?

正月

正月にお墓参りに出かけることが、日本人にとっての本来の正月の意味から考え手も、非常に大切なことであるということに触れてきました。
それでは、その正月のお墓参りにはいったいどのタイミングで出かけるべきなのでしょうか?

結論から先に書けば、正月の三が日にお参りしても、また三が日が明けてからでも特に問題はありません。
そもそも、正月の時期のお墓参りには時期に関してはこれというしきたりがないため、その点は都合のよい日にちを選んで出かけても構わないといえます。

ただし、親戚や友人へのあいさつ回りのついでにお墓参りに出かけるという、いわゆる「ついで参り」というのは感心できることではありません。
ついで参りをするということは、年神様として戻ってきているご先祖様の霊のことを尊重しないで軽く見ているような失礼な行為であるためです。

このため、親戚や友人へのあいさつ回りに出かけるのであれば、まずはお墓参りを済ませてからというのが望ましいです。
その際には、日々先祖代々のお墓を管理してくれているお寺に年賀の品物を持参し、住職に対しても新年の挨拶をしていくことも欠かさないようにしましょう。

年末の場合は配慮が必要

ちなみに、正月に先立って年末にお墓参りをする場合は、大みそかはなるべく避けるなどの配慮が必要です。

というのは、お墓でもそれを管理する寺院でも年末は新年を迎える準備の一環で大掃除をしていることが多いためです。
このため、大みそかにお墓参りをした際に何らかの理由で墓地などが散らかったりすれば、墓地を管理する寺院などの心証を悪くしかねません。

そういうことのないように、年末のお墓参りはもし可能であれば30日ごろまでに済ませておくようにしましょう。

正月のお墓参りに持って行くお花は?

お墓

お墓参りの際に欠かせないお供え物の1つがお花(仏花)です。
お墓に供えられる花は、五供(ごく:お墓や仏壇に供えるべき5つのもののこと)の1つにも挙げられ、仏様に対して感謝やお礼の気持ちを示すためのものといわれています。

そのため、正月のお墓参りの際にもご先祖様の霊や仏様に感謝やお礼の気持ちを示すためにもそれなりに適したお花を供えることは欠かせません。
ただ、正月という新年を迎えている時期のお墓参りですから、新年にふさわしくいつもよりもおめでたく華やかなお花を供えるとより正月らしくなります。

例を挙げれば、センリョウやマンリョウ、ナンテンといったものがおすすめです。
また、年中お供えしても縁起の点で難がなく、長持ちもする菊でも大丈夫です。
花屋さんに行くと正月用の仏花は揃えられていて、おめでたく華やかな種類のものが目立つので、その中から買っていくとよいでしょう。

ただし、逆にバラのように美しく華やかでもとげがあったり、ヒガンバナのような毒を持っている花は縁起でもないのでくれぐれもお供えしないようにしましょう。
これらの花は正月に限らず、ほかの時期でもお供えを敬遠すべき花です。

喪中のお正月はお墓参りに行くべき?

喪中

正月を迎えた時点で、前年に故人が亡くなったために喪中であるという場合も少なくありません。
このような場合、正月のお墓参りはどのようにすればいいのでしょうか?

喪中の場合でも正月のお墓参りはいつも通りやっても特に差し支えはありません
むしろ、喪に服している最中だからこそ、年神として戻ってきているご先祖様の霊を供養するためにもお墓参りに行くのがおすすめです。

ただし、1つだけ気を付けていただきたいことがあります。
それは、お墓にお供えする花(仏花)の選び方です。

たしかに前の項では、正月のお墓参りでお墓にお供えする花は正月らしくおめでたい華やかなものを供えるのがよいというように書きました。
しかし、これが喪中の場合であれば、少し話が異なってきます。

喪中はいわば故人が亡くなったことを悲しみ悼むための期間です。
これに対して、年末年始の花屋さんでは正月のお墓参り用の花として、華やかでめでたい種類のものが目立つ傾向にあります。

そのため、うっかり喪中であることを忘れてこのような華やかでおめでたい花をお墓に供えようものならば、不謹慎とみなされることになりかねません。
だからこそ、喪が明けない状態で正月のお墓参りに行く際には、なるべく目立たないような花を持参して供えることが大切です。

お正月のお墓参りの注意点

お墓

正月のお墓参りに出かける日付のタイミングは、正月三が日であってもそうでなくてもいつでもよいということは先ほどもふれたとおりです。

それでは、時間帯としていつごろにお墓参りをするかや、その際の持ち物をどうするかについて考えたときにどのような点に注意を払えばよいのでしょうか?

ここでは、実際に正月にお墓参りをする際の注意点についてみていきたいと思います。

時間

正月のお墓参りで一番気を付けたいポイントが、お墓参りに出かける時間です。
正月ともなると、お盆やお彼岸のころに比べるとお墓のある墓地や霊園の閉園時間も早くなりがちです。
一般的には日没に近い午後4時ごろというところが多いです。

このため、理想としては遅くとも午後3時までにはお墓参りを終えておくことが望ましいといえます。
そのあとで、特に予定がなければ寺院の本堂にもお参りをしておくとよいでしょう。

ただし、閉園時間間際であれば本堂にお参りして、法要などに参加する檀家の方などでごった返している場合も少なくありませんので、本堂にお参りするのであればなるべく余裕をもってお墓参りのスケジュールを立てておくことが大切といえます。

そのためにも、墓地の正月における開園時間や閉園時間について、事前にホームページなどで確認したうえで出かけるようにするのが望ましいです。

持ち物

正月のお墓参りでは持ち物の確保についても注意が必要です。
なぜならば、霊園や墓地によっては年末年始に線香などのお供え物を売店で販売している場合もあれば、逆に年末年始の期間だけ売店を閉めているというところも少なくないためです。

年末年始における売店の開店状況も事前に霊園や墓地の公式ホームページなどで確認したうえでお供え物を準備するようにしましょう。
もし、出かける先の霊園や墓地の売店が年末年始の間は閉まっているということであれば、周辺のスーパーやコンビニ、お花屋さんなどで線香などを用意してから出かけるようにすることが大事です。

お正月のお墓参りについてまとめ

お墓

正月のお墓参りについていろいろとみてきましたが、いかがでしたか?
この記事の内容を簡潔にまとめますと、次のようになります。

  • 正月はお墓参りの時期としては適切である。その理由は、本来の正月とはご先祖様の霊が年神として家族の元に戻ってきて正月の間は一緒に過ごすためで、彼らのお墓に参って供養することは新しい1年を実り豊かに過ごすことを願う意味でも大切だからである。
  • 正月のお墓参りには特に行くべき時期というのは決まってはいないが、親戚や友人へのあいさつ回りのついでにお墓参りに行く「ついで参り」は望ましいことではない。
  • 正月のお墓参りに持っていくべき花としてはセンリョウやマンリョウといった、正月にふさわしい華やかでおめでたいイメージを醸し出す花が適している。
  • 喪中の方が正月のお墓参りに出かけることは特に問題がないばかりか、故人を悼むうえでも大切なことである。ただし、その際にはお供えする花については華やかでおめでたいものではなく、やや控えめのものを選ぶ必要がある。
  • 正月のお墓参りの際は、霊園や墓地の閉園時間が比較的早いので事前に確認が必要。そして持ち物についても霊園や墓地の売店が年末年始の間に開いているかどうかを調べておくことが大切で、売店が開いていない場合は周辺の店でそろえる必要がある。

お盆やお彼岸と同様に正月もまたお墓参りの機会としては非常に適しています。

正月のお墓参りについて知っておくことは、終活のケースとしてのみならず、それ以外の場合でも非常に大切なことですので、この機会に勉強しておくとよいでしょう。

終活ねっとでは「正月のお墓参り」以外にも、お墓参りに関する記事も多数紹介しております。
ぜひそちらもご覧ください。

情報源: お正月のお墓参りについて時間帯や持ち物・注意点などを解説!|終活ねっと

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